「嫌われる勇気」という書籍が数年前に大ヒットしましたが、そこで一躍注目を浴びたのがアドラー心理学。アドラーは「すべての悩みは人間関係の悩み」と言っています。
人間関係の悩みは一長一短には解決できないので、私たちの人生から悩み事が消えることはなさそうです。(だからこそ味わい深いといえるのかもしれませんが…)
人間関係の問題は様々な要因が絡み合っているため、特効薬はありません。けど、こんなことを言う人もいます。
人間関係がぎくしゃくする原因はたった一つ
なのだと。・・・であるならば、その原因に気をつけることで、人間関係の悩みを格段に減らせるはずです。
これはものすごく役立つ知恵に違いない!!
(現に私は、重宝に活用させてもらっています)
ということで、今日はその “たったひとつの原因” についてお話させていただきます。
その原因とは、
『役割期待のズレ』
めちゃくちゃシンプル。
そして、どんな人間関係にも当てはまります。
例えば夫婦関係で、女性が持つ不満の断トツ第1位は「ダンナが話を聞いてくれないこと」だそうですが、一方のダンナにしてみたら「いやいや、聞いてるやないかーい!」となることが多い。
どうして食い違うのかというと、その原因が“役割期待のズレ”なのです。
女性は、ただ共感的に話を聞いてほしい。(ダンナにその役割を期待している)
「大変だったね、がんばったね」とねぎらってほしい。
けど男性はつい問題解決モードになって、「そういうときはこうすればいい」とか言っちゃうわけです。(それが期待に応えることだと思っている)
すると女性は「全然聞いてもらっている気がしないし、もう話したくないわ!」ということになってしまう。(そういうこと、ありませんか?)苦笑
解決方法は、至って単純。
奥さんがダンナさんにどんなふうに話を聞いてほしいのかを率直に伝え、ダンナさんはその要望に応えられるかどうかを、これまた率直に答える。もしも無理そうなときはそう伝え、互いに納得できそうな役割期待のラインを話し合う。
少し勇気がいりますし、話し合いには時間がかかるかもしれません。
でもその時間そのものが、人間関係を豊かにするともいえます。
最後に、ズレを修正する際のポイントについてお伝えします。
1⃣ 役割期待が相手と完全に一致することは 究極的にはないと思っておく
だから、自分も相手も悪者にしないように。
2⃣ 相手に受け取ってもらえるように話す
率直に言う、かつ不満をぶつけるような言い方はしない。これが難しいわけですな。汗
アサーテイブ・コミュニケーションというやつです。頭に血が上った状態で話さないようにしましょう。
3⃣ 互いの納得感に耳を澄ます
一方に我慢を強いるような結論だと、すぐにまたぎくしゃくします。
願いが100%叶わずとも、双方が納得するゴールを目指しましょう。
今回は夫婦関係を例に話してきましたが、仕事上の関係でも先生と生徒の関係でも基本的には同じです。
もしもぎくしゃくしている人がいるなら、互いの役割期待にズレがないか、勇気を出して話し合ってみてはいかがでしょうか。
(文:大原)
p.s.
先月に続いて専門学校の教員様向けHPにこのメルマガのバックナンバー記事が公開されました。ダメなところを探す反省じゃなくて、次に生かせる振り返りをしよう!という記事です。
↓
「振り返る力」のスキルを磨くコツ
https://weknowledge.jp/blog/post_13835
<<<プログラム活用レポート>>>
7月下旬に神奈川県川崎市の個別指導塾で行った『学びのチカラ』のレポートです。
夏休みが始まるタイミングでしたので、中3生には受験勉強に向かう心構えづくりと切磋琢磨する仲間との繋がり強化をねらって『受験の旅の始まりワーク』のユニットを実施。
下級生には時間の有効な使い方を考えてもらう機会として『スマホの賢い使い方』のユニットに取り組んでもらいました。
プログラムの効果で生徒さんの主体性が引き出されたのかどうかは分かりませんが、こんなやり取りがあったそうです。
(塾HPへのリンク)↓
https://www.high-five.jp/information/1926/
よい師、よい仲間、よい学びの場との出会いは、一生の宝物ですね!!