こないだの9月の連休を利用して、長野県の戸隠に行ってきました。
まだ小さかった子どもの手を引いて歩いた戸隠神社の奥社へと続く巨木の並木道を久しぶりに歩いてみたくなったんですね。
もはや家族から遊んでもらえないので、気ままな一人旅です。
旅先で地図を眺めていたら、奥社の脇から戸隠山への登山道がのびているのを見つけました。
マップ上では、登りに1時間50分、下りに1時間10分ほど。
標高約2,000mの山頂は自然を感じるにはちょうどいいと思い、登ってみることに。
そして、登山口に着くとこんな注意書きが。
「鎖場あり。難しいと思ったら引き返す勇気を」
ただ歩くだけじゃなくて、ちょっとしたアクティビティみたいで面白そうです。
(実は私、まあまあの山好きで、6,000mくらいの山に登ったこともあります)
そしていざ登ってみたら、これがヤバかった。
だって、こんなんですもん。
(弊所facebookへのリンクです)
↓ ↓ ↓
「引き返す勇気を」の注意書きに今さら納得。
こういう道をナイフリッジっていうんですけど、初めてじゃないのにひじょ~に怖く感じました。
でもせっかく来たんだから、頂上からの景色が見てみたい。
引き返す勇気、なしです。
そしてこのとき、思ってもみなかった体験をすることになります。
(落っこちたりはしないので、ご安心を)
鎖場を登り、切り立った岩に取り付いて真ん中近くまで進んだときに、思わずこうつぶやいちゃったんですね。
「これ、落ちたら死ぬな…」 (きっと事実)
すると、つぶやいたが最後、体が動かなくなってしまったんです。
そんなことは初めてなので、自分でも意外でした。
周りには誰もいないし、もしここで落ちたら発見されないかも。まじか~。
でも同時に、妙に冷静な自分もいて、こんなことも頭に浮かんできます。
つぶやいた言葉のせいで体が動かなくなるなら、言葉を変えたらいいんじゃねえの?
そこで試しにこう言ってみました。
よし、安全に行こう! 集中していけば大丈夫! 集中集中!
すると不思議なことに、体がスッと動き出して、無事に登り切ることができました。
「言葉のチカラってすげぇ!!」
ということを痛感した体験でした。
できると言えばできるし、できないと言えばできない。
これ、本当でした。
ボクシングの世界チャンプの村田諒太選手が、「体でできることと心でできることは違う」と言っていましたが、まさにそれを学んだ体験でした。
そして私は、言葉には体と心を繋ぐ力がある とも思いました。
能力(体が覚えていること)があっても、心がそれを認めていなければ発揮されません。でも心というのはつかみどころがなくて、なかなかコントロールが難しい。
そんな心と体を繋ぐ役割をしてくれるのが、言葉なのだと思います。
言葉には、その言葉に見合う心を引き出す力があるのではないかと。
夢や目標を達成するための『アファメーション』という方法があります。
これはなりたい自分の姿を言葉にして、何度も言ったり見たりすることで
肯定的な思い込みをつくる方法ですが、まさに言葉の力を使って脳(心)に
暗示をかけているといえます。
私はそういうやり方はあまり使いませんが、やっぱり言葉には気をつけた方がいいみたいです。
みなさんの口癖は何ですか?
それは日々、自分にどんな影響を与えているでしょうか?
それはさておき、私にとっての一番の教訓は、
地面があるってすばらしい!
地面よありがとう!!です。笑 (文:大原)