今回は前回に続いて、『ワークショップ・ポリシーから学ぶ』の第2弾をお送りします。
【ワークショップ・ポリシー / 中学生対象】
(1) 仲間と場の力を信じよう!
(2) 失敗を祝福せよ!
(3) 起こったことはすべて正しい
(4) 自分の声・相手の声・場の声をよく聴こう!
(5) 力を合わせて、一人ではできないことを達成しよう!
今日は、(2)「失敗を祝福せよ!」についてお話しようと思います。
これを見てまず思うことは、正直、親として、「失敗してほしくないんですけど」じゃないでしょうか?
(以下、あなたの立場によって、上司として、指導者として、などと読み替えてお読みください)
育てる側の立場からは、子どもの失敗に直面すると「ほんと、かんべんしてほしいわ」と思いますよね。だって、フォローが面倒じゃないですか。
そういうのがイヤなので、私も子どもに対して「失敗しないでよ」と思ってしまいますし、やられたときは「何やってくれてんの?」とイライラの感情が湧くこともあります。
「あーーーーー、もう!!!」
と何度思ったことか。笑
でもまぁ、これはごく自然な感情なので、そんな反応をしてしまう自分を許してあげるようにもしています。親業という激務を耐え抜く上では大切なことです。
一方で、日常的に失敗が許されない環境は人の成長を阻みます。
(ココ一番、失敗できない勝負に挑むチャレンジはよい経験になるとは思いますが)
失敗したら、怒られる、責められる、あきれられる、笑われる、という経験は、脳に「失敗=嫌なこと」だと刷り込んでいきます。
だから、普通は誰もが、失敗するようなことはやりたくないですもんね。
けれど、失敗から学ぶことが多いのは、皆さんも実感しているのではないでしょうか?
失敗からしか学べないこともあります。
私は海外の教育事情に特別詳しい訳ではないですが、これまでに多くの子どもたちと接して来た経験から日本の子どもたちは過度に失敗を恐れる傾向があるように思います。
だから、好奇心も挑戦心も『全開』だった赤ちゃんも、大きくなるにつれて思いっきり
何かをやることに臆病になるのではないか、と思うんです。
そんな風に考えて、せめてColorful Doorsのワークショップの現場では、
思いっきりやって、うまくいってもいかなくても、そこから学びを得る術を身につけてほしい。
そう思って、ワークショップ・ポリシーの2番目に入れたのが『失敗を祝福せよ!』です。
私自身のことを言うと、例えばコーチングを学ぶ過程で山ほどの失敗を積み重ねました。
でも、特に非認知能力の領域は経験からしか学べないことが多く、「だからこそ今の自分がある」と心底思っています。
だから子どもたちにも「失敗って案外悪くないよ」ということを伝えたいんですよね。
私たち親も失敗しながら成長して行くんですから、子どもたちにも“意図的に”そういう環境をつくってあげたいなぁと思う訳です。
みなさんは、子どもの失敗を祝福していますか?
(文:大原)