ちょっと前のこと。
小学生向けプログラム『心のチカラ』を運営していただいてる学童クラブからワークショップの報告書が届きました。
ワークショップ報告書は継続的にプログラムの改善サイクルを回すためのフィードバックシートで、担当の先生から「参加人数や、子どもたちはどんな様子で、担当者はどんなことを感じたか?」等を率直に伝えていただいているものです。
こちらの学童クラブの2021年度の最終ワークは、
『もしも世界一幸せな国がつくれたら』。
小3~小6の一人ひとりが思い浮かべる幸せの国のイメージを共有した上で、グループごとに「世界一幸せな国の国旗をつくってみよう!」というワークでした。
私がこのワークを制作したのは昨年の秋ごろ。
そのときは、まさか半年後の世界でこんなことが起きていようとは・・・
制作中の私の頭の中を覗いてみると、
さて、子どもたちはどんな幸せな国をイメージするかな?まずはキャッチフレーズづくりから。
そ~ねぇ、小学生がわ~~っと集まってやると、きっと楽し気で流行を反映したものや大好きなことを思いっきりやれるような感じかなぁ。例えば、、、
・みんなが人気Youtuberになれる国
・遊び放題、ゲームし放題、おかし食べ放題の国! みたいな?
本質的じゃないけど、ま、それも悪くないか・・・
漠然とそんなことを考えていて、活動を楽しんでもらう中で、ちょっとでも自分にとっての幸せについて考える機会になればいいな、と思っていたんです。
そして今回、子どもたちがつくったものを目にして、考えさせられるやら、ちょっとうるっと来るやらで。
子どもをなめたらあかんね・・・ ←心のつぶやき
5つのグループの国旗のキャッチフレーズで一番多かったキーワード。
それは「平和」でした。
5組中3組が「平和」をキーワードに含む国旗を描いていたんです。
子どもが生きているのは子どもの世界ですが、同時に世界で起こっていることを敏感に感じ取っている。そのことに改めて気づかされました。
もしもロシアによるウクライナ侵攻がなければ、これほど子どもたちから「平和であって欲しい」という声は聞かれなかったかもしれません。
だって日本に住んでいると、当たり前だと思いがちじゃないですか。
幸せのために本当に大事なことは、普段私たちが当たり前だと思っていることの中にある。
子どもたちに気づかされました。
・「平和」は、何からできているか?
・その“何か”に、自分はどう関わっていくか?
子どもたちと「平和」について話し合ってみたくなって、問いを立ててみました。
教育や子育ての現場にいるみなさん、この機会に一緒に考える時間を持ってみてはいかがでしょうか? (文:大原)
p.s.
もうひとつ、「平和」と同数あったのが「自然」というキーワード。
自然のありがたさを思い浮かべるなんて、感性豊かな子たちだな~としみじみ。
弊所HPのTOP最下部にFacebookへのリンクがありますので、もしよかったら子どもたちが描いた国旗をごらんください。