明けましておめでとうございます!
気持ちを新たに2022年最初のColorful Timesをお送り致します!!
さて今日は、フランスのノーベル賞作家アナトール・フランスの随想録【エピクロスの園】の中の『人と精』という寓話をご紹介しようと思います。
今年をどんな1年にしようか?と考えている方も多いと思います。
そんな今、ぜひこのお話を味わってみてください。
ある精が一人の子供に一つの糸毬(いとまり)を与えていう。
この糸はおまえの一生の日々の糸だ。これを取るがよい。
時間がおまえのために流れてほしいと思う時には、糸を引っぱるのだ。
糸毬を早く繰るか永くかかって繰るかによって、おまえの一生の日々は急速にも緩慢にも過ぎてゆくだろう。
糸に手を触れない限りは、お前は生涯の同じ時刻にとどまっているだろう。
子供はその糸を取った。
そしてまず、大人になるために。
それから愛する婚約者と結婚するために。
それから子供たちが大きくなるのを見たり、職や利得や名誉を手に入れたり、心配事から早く解放されたり、悲しみや、年齢とともにやって来た病気を避けたりするために。
そして、最後に、かなしいかな、厄介な老年に止めを刺すために、糸を引っぱった。
その結果、子供は精の訪れを受けて以来、四か月と六日しか生きていなかったという。 (大塚幸男訳、岩波文庫)
あなたはこのお話を読んで何を感じましたか?
私はより一層、「今を大切に!」と思いました。
過去に囚われたり未来の不安に時間を費やさず、「今」に意識を集中して2022年を豊かな1年にしていきたいなぁと思います。
楽しい時も大変な時もどうせ永くは続かないので、どっちであっても味わわなくちゃもったいない。そんな風に思います。
人生は思い通りにいかないことの方が多いので、我慢ぎらいな私は糸毬の糸を引っ張りたくなるかもしれませんが…笑
では、今年もよろしくお願い致します!
がおーーーっ!!←(寅年の叫び)
(文:大原)