思い返せば、レジリエンスを育てる小学生向けプログラム『Colorful Doors 心のチカラ』のPRと普及のためにこのメルマガを創刊したのが2015年の6月。
それから6年半、雨の日も風の日も欠かさずに発刊し続けてきました。
毎日じゃなくて隔週だけど。盆と正月は休んでるけど。
いつの間にか肝心かなめのレジリエンスのことにはまったく触れず、プログラムの宣伝もほぼ行わず、という事態になっております。笑
なので、今日は久しぶりにレジリエンスの話でもしてみようと思います。
平野真理氏(東京大学大学院/研究発表当時)によると、レジリエンスというのは先天的な性質に影響を受けやすい資質的要因と後天的に身につけやすい獲得的要因に分類できるといいます。
資質的レジリエンス要因は次の4つ。
1.楽観性(物事がうまくいくだろうというポジティブな考え方)
2.統御力(体調や感情やユーモアなど、心身をコントロールする能力)
3.社交性(人との関係づくりや集団での存在感を得る能力)
4.行動力(意欲的に粘り強く行動できる能力)
獲得的レジリエンス要因は次の3つ。
5.課題解決志向(意見が衝突しても対話で解決できる力、嫌な出来事の解決策を考えられる力)
6.自己理解(自分自身の考えや出来事への反応の仕方などの特性を理解すること)
7.他者心理の理解(他者の心理を表情や言動などから理解できる能力)
これをもとにレジリエンスを高めようとするなら、特に後半3つの獲得的要因に焦点を当てることが肝要です。
もともとの性質の影響を受けやすい資質的要因は変えにくいからです。(変えられますけど)
3つの要因をよ~く見ていると、どれも対話で身につく能力だと気づきます。
そうです!!!
対話を積み重ねる経験は、VUCAと呼ばれる混とんとした今の時代を生きていく確かなチカラになるのです。
そう考えると、協力して表現を行うゲームや話し合いが盛りだくさんな「心のチカラ」はとても理に適っているプログラムだといえますし、さらに対話力の育成に焦点を絞った中学生向けの「学びのチカラ」にも十分なレジトレ効果があるといえます。
かの東京大学大学院の平野先生がそう仰っているも同然です。
(いや、そう仰ってはいませんが)笑
さてここで、これをお読みのあなたのレジリエンスをチェックしてみましょう。
7つの項目をそれぞれ5点満点として、35点満点中、あなたは何点になりますか?
悩むところは0.5点で刻んでもかまいません。
【レジ力評価基準】********
・30点超え→めちゃ強!
・25点~29点→良好
・20点~24点→あとちょっと
・23以下 →あとちょっとちょっと
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私は 27点だったので「良好」です。自分に甘い性格が見事に表れています。笑
でも、それが私の良さかもしれないです。
項目別に見ると、「自己理解」には自信がある一方で、「社交性」についてはちょっとどうかな、という感じがします。
まあ、どんな点数だったとしても、何とかなるだろうという気持ちでやって行きましょう!(はい、楽観性のポイントアップ~!)
あなたも『対話のチカラの会』に参加して、月に1回レジリエンスを高めていきませんか? (文:大原)
【参考】
平野真理「レジリエンスの資質的要因・獲得的要因の分類の試み」『パーソナリティ研究』(2010)日本パーソナリティ心理学会