今週、カラフル・ドアーズのプログラムを実施していただいている法人の方々に4時間のオンライン研修を実施させていただきました。
ZOOMの扱いにはまだまだ慣れませんが、とても楽しくて深い学びの場になりました。
コロナ禍が長引く中、私が追及しているテーマは、“オンラインでも心が通い合う場をつくる”です。
その仕組みとして欠かせないのが、「チェックイン」というツールです。
今日は、この「チェックイン」を皆さんにご紹介したいと思います。
チェックインというと、ホテルに到着した時の入室手続きを思い浮かべる方が多いと思いますが、ここで言うチェックインとは、ワークショップ等の冒頭で“参加者が思っていることを一言ずつ話す”というシンプル極まりない方法のことです。
ちなみに今回の研修では、事前設計では30分で終えるはずのオープニングに50分近くもかけてしまいました。その後の時間のやりくりに四苦八苦です。笑
「全体の4分の1近くもオープニング?」と思われる方も多いと思いますが、私はこの時間をとても大切にしています。それは、この時間でつくられる心の状態が、会全体の質に滅茶苦茶大きく影響するからです。
チェックインは一見とても地味ですが、うまく活用すれば、授業・会議・1on1など、人と人が交流する場面なら、いつでもどこでも誰でも手軽に使える“場づくり”の手法です。
“場づくり”とは、その場に集まる人の気持ちを整える、目的意識の方向性をそろえる、安心してそこにいられる雰囲気をつくる、意欲を喚起する…などの意味を持ちます。
ひとことで言うと、参加者の感情をデザインするということです。
人の心というのは難しいもので、「ハイ皆さんこれから話し合いを始めますので、言いたいことはどんどん発言してくださいね~」と言われても、なかなかそうはいきません。大勢の前で意見を言うのは勇気がいるものです。
仮にそこで沈黙が続けば、ますます切り出しづらくなって気まずい空気が流れ出します。
そうならないために使ってほしいのが、「チェックイン」なのです!!
・実は寝不足でなかなか集中できてなくって。
・今朝子どもが熱を出したので気がかりで。
・昨日観た〇〇という映画の影響でめちゃくちゃ燃えています!
…などなど、何を言ってもいい時間です。
何でも言える空気感をつくるポイントは、基本的には「淡々と進める」ことです。
「えっ?拍手とかで盛り上げなくていいの?」って思いますよね。
はい、それ、いりません。笑
慣れるまでは結構な違和感かもしれませんが。
もちろん笑いたいときは笑ってもよいのですが、全体に盛り上がりを期待する空気が醸成されると、「ウケる話をしなくてはいけない」という気持ちが湧いてきて、思ったことを自由に話せない人が出てきてしまいます。
なので、私はあえて大きなリアクションはせず、「話してくれてありがとう」の気持ちでただただ聞き合う感じを演出します。
とは言え、これは私のようなプロが取る手法なので(自分で言う?笑)、とりあえずはざっくりと一言ずつ話す時間を取るだけでもオッケーです。
また応用編としては、目的意識を共有するために、「あなたは何でここにいるの?」などの問いを投げてみるのも一案です。(この問いは、会議や授業でも使えます)
こういう曖昧な問いを投げると、必ず「どういう観点で答えたらいいんですか?」という人が出てきますが、私の回答はいつも「ご自由にどうぞ」です。
こうすると、多様な答えが出て来て実に面白いんですよね。
最後にひとこと。
チェックインは、ずっと続けていく中でじわじわ~っとコミュニケーションに変化が起こる、そんな漢方のような効き方をします。
話しやすい雰囲気をつくりたいという方は、ぜひ試してみてください。
p.s.
チェックイン以外にも、コツはたくさんあります。知りたい方は、ぜひコチラの研修を!!
↓ ↓ ↓
https://www.colorfuldoors.jp/workshop.html
(文:大原)