人が幸福に生きるうえでとても大切な“自己肯定感”。
それは、自分が自分であるという確かな感覚、自分は大切な存在だと思える感覚のこと。
これをお読みの方の中には、ひょっとしたらご自身の自己肯定感が低いと思われている方や、お子さんの自己肯定感をどのように育てたらよいかに悩まれている方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、「対話によって自己肯定感は高められるか?」というテーマについてお話しようと思います。
自己肯定感の基盤になるものの一つに“自己受容”があります。
自己受容とは、その言葉のごとく「ありのままの自分を受け入れること」です。
「ありのままの自分」ですから、自分のいいところも悪いところも、好きなところも嫌いなところも、まるごと受け入れる、ということです。
言うのは簡単ですが相当ハードルが高いですね。そんなの到底ムリと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
さて、対話によって“自己肯定感”やその基盤となる“自己受容”は育つのでしょうか?
私の考えは、ズバリYesです!!
なぜそう思うのかというと、自分自身にもそういう経験がありますし、コーチングやワークショップを行って来て、そういった変化をたくさん目撃してきたからです。
もちろん簡単なことではありませんが、“しっかりとつくられた対話の場”に身を浸す体験は、確実に自己受容や自己肯定感を育みます。(ここでいう対話というのは、当たり障りのない話をする“会話”や、、意見をぶつけ合う“議論”とは異なります)
“しっかりとつくられた対話の場”とはどういう場かというと、互いの思いを尊重し合い、否定をせずに受け取り合う場のことです。
例えばAさんとBさんの意見がまったく違ったとき、「どっちが正しいか?」に決着をつけようとするのではなく、AさんにはAさんの考えが、BさんにはBさんの考えがあることを認め合う。
「なるほどそういう考えもあるんだね」と。
「明らかにその考え方はおかしいよね?」という発言があった場合はどうするか?
「私はその考え方に同意できないけど、あなたがそう思うことは否定しないよ」という態度を取ることが大事です。
・自分と他者を区別して、対等に扱うこと
・意見には賛成できなくても、相手がそう思ったことは受け入れて、寄り添うこと
そういう心がけでお話しましょう。
対話というと大勢で話し合う場面を想像するかもしれませんが、1対1でも同じことです。
子どもにとって、もっとも大切な存在であるお母さんやお父さんに“思いを受け入れてもらえた”という体験を積み重ねることが、自己受容に繋がらないはずがありません。
他者に受け入れてもらえた経験が、自分で自分を受け入れられる感覚の確かな器になるのです。
だから、対話の場をつくる立場の人には、互いの思いを尊重し合える場にしてほしい。そういう場は、少しずつ、けど確かに、自己肯定感を育んでいきます。
中学生向け対話学習『学びのチカラ』は、うまく使えば、そういう効果もあるんです!
p.s.
実は今日は、『学びのチカラ』プログラムを新学期から始めていただいたある一人の先生に向けてお送りしました。 (文:大原)