人の支援で意外と難しいのがアドバイスの仕方。
「よかれと思って言ってあげたのに、全然響かなかった。それどころか、逆に迷惑がられた」 ―そんな経験はありませんか?
でもこれ、言ってあげた“のに”という所で、しくじってる感がにじみ出てますね。笑
こちらとしては、「人のアドバイスを素直に聞けない奴はダメだ」と言いたくもなりますが、実は伝え方の工夫でありがたく聞いてもらえるようになります。
今日はそのコツを、理論×実体験でお話しようと思います。
さて、どうしてせっかくのアドバイスが迷惑がられるのでしょうか?
ズバリ言っちゃいますね。
それは、『あなたにアドバイスを求めていないから』笑
(参考)ファシリテーションには、『場の安全性を壊す4つの行動』というのがあります。それは、① 批評 ② 分析 ③ 否定 ④ 求めてもいないアドバイス です。
これらをされると、人は防御態勢に入って心を閉じてしまいます。
特に④の「求めてもいないアドバイス」には、①~③のすべてのインパクトが含まれるので注意が必要です。
さて、求めてもいないアドバイスに思うことはコレですよね。
「余計なお世話じゃ」
となれば、よきアドバイザーがやるべきことは、たった一つしかありません。
それは相手に、「あなたのアドバイスを聞きたい」という気持ちになってもらうことです。
難しいように思えますが、やることは超単純。
アドバイスをする前に、まず相手を承認してそのメッセージを伝える。
たったこれだけです。
人というのは、自分を受け入れてくれた人しか受け入れない生き物ですから。
例えば、こんな風にアドバイスをされたら、なかなか聞く耳は持てないですよね?
「あぁ~、何でこうなっちゃうかなぁ。やり方を教えてあげるから、よく聞いてね。これこれこうすればいいんだよ」
私なら、間違いなく「もう二度とこの人のアドバイスは聞きたくない!」ってなります。
一方、こんな言い方ならどうでしょうか?
「これは難しいからね~。今の段階でそこまでやれれば、むしろかなりできている方だと思うよ。すごく熱心に取り組んでいることが伝わって来たよ。よくがんばったね~。そうだなぁ、、、もし一つアドバイスするとしたら、これこれこういう感じでやってみたらどう?」
アドバイスの前に、力いっぱい相手を承認する言葉を伝えています。
そうすることで、相手の心にアドバイスを受け入れるスペースが生まれます。
「この人の言うことだったら聞いてみたい!」という気持ちになります。
※実は最近、私がこの感情を実体験したので、ぜひ皆さんに共有したくなったのでした。
<まとめ>
1.まずは相手を承認する言葉を伝える
ちょっとやり過ぎなくらいがGood! でも、ミエミエなのはダメ。
本心から言えるように感度を高めましょう。
2.相手の心にアドバイスを受け取るスペースができたところで、アドバイスをする。
すぐにアドバイスをしたくなっても、グッと我慢することが大切です。
実はこの流れ、これまでに何度もメルマガで触れてきた「Yes , And!」になっています。
まず相手にYesをし、次にAndを投げかける。
やること自体はめちゃくちゃシンプルですが、”分かるとできるは話が別”だったりします。
承認の言葉がけは日頃の練習がものを言うので、ちょこちょこやってみる習慣をつけたいですね。
(文:大原)